都市基盤整備事業推進大会

平成27年度 都市基盤整備事業推進大会

大会決議

全国街路事業促進協議会代表

埼玉県東松山市長 森田 光一

ただいまご紹介にいただきました、埼玉県東松山市長の森田光一でございます。
本日は、全国の区画整理事業施行者の代表として大会決議文を朗読する機会をいただきましたことに、深く感謝申し上げます。はじめに、当市の概要とまちづくりについて紹介いたします。
東松山市は、2015年ノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章先生の出身地です。現在、まち全体が梶田さんの快挙に湧いており、市としても、「ノーベル賞受賞者のまち」として様々な事業を展開していきたいと考えております。

当市は、埼玉県のほぼ中央に位置し、首都圏近郊の住宅都市として発展するとともに、比企丘陵の美しい自然や市の花「ぼたん」をはじめとする四季折々の美しい花がまちを彩ります。

当市では現在、地域の特性を活かしたリーディングプロジェクトを展開しております。「健康長寿プロジェクト」では、ウォーキングによる健康づくりに取り組み、「エコタウンプロジェクト」では、太陽光発電を中心とするエネルギーの創出と電力の見える化による徹底した省エネに取り組んでいます。また、「企業誘致」を積極的に推進することで、雇用の創出とともに、地元産業との連携を図り、地域内循環型経済の構築を進めております。

当市の土地区画整理事業の状況ですが、昭和46年から土地区画整理事業がスタートし、現在、施行中と施行済の地区を合わせますと、市街化区域の半分にあたる地区が土地区画整理事業により整備されました。

現在、当市が最も力を注いでいるのが、市の副次的な都市機能を持つ市街地形成を目的とした、市施行の高坂駅東口第一地区でございます。
現在事業は、密集市街地において駅前広場や都市計画道路の整備を進めるなど、事業の最盛期を迎えており、ここ数年事業費が膨大なものになっています。
しかしながら、東日本大震災以降、土地区画整理事業への補助金は大変厳しい状況が続いております。土地区画整理事業は着手をいたしますと、途中で中止することが極めて困難であるため、事業推進のための安定した財源の確保は不可欠であります。そのため我々は、さらに国に必要な額の確保を要望していかなければなりません。
それでは、大会決議文の朗読に移らせていただきます。

都市基盤施設の整備促進に関する決議案

都市基盤施設は、都市における円滑な交通を確保し、豊かで良好な市街地の形成を図るとともに、安全で快適な都市生活と機能的な都市活動を支える、最も重要な施設である。
人口減少や高齢化が進むなか、魅力あふれる地方を創生し、経済の好循環の波を全国に広げていくためには、個性ある地域やコンパクトな拠点の連携に資する道路ネットワークなど都市基盤施設の更なる整備を促進し、長期に渡りストック効果を発揮していくことが不可欠である。
また、想定される巨大地震や毎年、全国各地で発生するさまざまな自然災害に対応するため、都市基盤施設の整備による高度な防災都市づくりを一層推進し、強靭な国土を築く必要がある。
全国には整備を要する都市基盤施設が未だ数多く残されており、国民からも整備に対する強い期待が寄せられている。真(しん)に必要な事業を推進するために、既存ストックを有効活用するなど、事業費の縮減に努めているところであるが、平成27年度当初予算は、必要な額が確保されず、事業の進捗に支障を来すことによる民間投資力の減退などの悪影響も生じている。また、平成28年度の予算編成において、都市基盤施設の整備に必要な予算の確保は不透明な状況にある。
今後の都市基盤施設の整備にあたっては、街路事業や市街地整備事業の推進がより一層強力に図られるよう、次の事項について特段の配慮を強く要望する。

一、平成28年度予算については、地域に真(しん)に必要な都市基盤整備が確実に実施されるよう必要な額を確保すること。

一、全国で必要な都市基盤整備が計画的かつ着実に推進できるよう、事業費を安定的に確保するための予算制度を創設すること。

一、都市における喫緊(きっきん)の課題である交通渋滞解消を推進し、日本経済の高コスト構造の是正や環境改善を図るとともに、災害時の広域的な救援・支援活動等を支えるため、幹線道路ネットワークの整備をはじめとする街路事業や連続立体交差事業を積極的に推進すること

一、災害に強いまちづくり、国際拠点の形成及び良好な居住環境を実現するため、高い整備効果が期待される土地区画整理事業及び市街地再開発事業をより一層促進すること。

一、特に、連続立体交差事業や市街地整備事業については、まちづくりの側面からも民間投資の誘発や関連事業の促進など、都市再生や地域経済の活性化の核として、将来にわたり多面的で高いストック効果が発揮されるため、必要な額を確実に確保すること。

右に決議する。

平成27年11月11日都市基盤整備事業推進大会

以上でございます。満場の皆様方のご賛同を賜りますよう心からお願いを申し上げまして私からの提案とさせていただきます。ありがとうございました。

森田 光一 東松山市長による大会決議の朗読

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